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10月3日、パウエルFRB議長が米国経済は「際立って好調」と述べたことから、米10年債利回りは前日比12ベイシスポイント(bp)も上昇した。週末には3.22%と一段上昇、週末値では2011年4月以来7年半ぶりの高い水準だ。米債券関係者もやっと米国経済の実態に目を向けるようになった。それでも実体経済の速度に比べれば債券利回りは依然低く、本当に目をよく開けて米国経済を直視するならば、上昇は持続してしかるべきではないか。4-6月期の米名目GDPは前年比5.4%と2006年7-9月期以来、約12年ぶりの高い伸びとなり、債券利回りとの格差は2.18%と大きいからだ。債券利回りが大幅に経済成長率を下回っているのは、FRBが政策金利を小幅な上昇にとどめ、低い水準に抑えているからである。しかし、FRBの経済実態にそぐわぬ低金利政策も、一旦、債券利回りの上昇に火が付けば、上昇に歯止めを掛けることはできない。

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9月26日、FRBはFFレートを0.25%引き上げ、年2.0%~2.25%とした。今年に入り、これで3回、2015年の利上げからは8回目となる。いずれも上げ幅は0.25%と小刻みで、8回も利上げしているが、合計2.0%でしかない。過去の利上げ局面に比べれば、極めて緩やかであり、慎重な姿勢が窺える。しかも、年内1回、来年3回、利上げする見通しだが、それでも3.0%程度と米国経済の進行速度をかなり下回ったままである。だから、利上げしても米株は底堅く、債券も売られてはいない。

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米株式は過去最高値を更新した。米株高に日本株も連れ高し、日経平均株価は2週間で1,500円強値上がりした。米10年債利回りは3.0%を超えているが、NYダウは過去2週間で3.2%上昇し、株高債券安となっている。10年前のリーマン・ブラザーズの破綻など歯牙にもかけないといったところか。株式関係者は過去を顧みるようなことはしない。常に、これから先に起こること、しかも株式にプラスに作用することだけに注目し、株式に不都合なことは考えないのである。株式関係者は超楽観主義者の集団だといえる。

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リーマン・ブラザーズが破綻してから9月15日で10年だ。米不動産バブル崩壊の経済への影響は大きく、2008年、2009年と2年連続、米実質GDPはマイナスとなった(2年連続は第1次石油危機以来)。2009年は名目も60年ぶりのマイナス。だが、2010年以降、2017年まで8年連続のプラス成長となり、米景気拡大は長期化している。2017年の実質GDPを2008年と比較すると15.6%増だが、2008年を1999年と比較すると同じ9年だが、23.7%増であり、金融危機の前と後では成長速度の違いがはっきりでている。

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休刊していた過去1ヵ月半、円ドル相場は平穏な動きだった。穏やかな円ドル相場を反映して日本株も大きな変化はなかった。一方、貿易戦争という不安要因を抱えながらも、米株は過去最高値を更新した。市場参加者は、「トランプ大統領は貿易戦争に勝つ」に賭けているのだろうか。米国経済は依然、良好な状態にあるが、日本やユーロの経済の伸びは明らかに鈍化しており、貿易戦争を仕掛けるのは今がチャンスと捉えているようにも思う。中国は強気だが、経済が少しでも悪化すれば、政治不安が一気に噴出し、白旗を揚げざるを得ないと判断しているのだろう。トランプ大統領は中国など端から問題にしていないのかもしれない。

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7月12日、トランプ政権は2千億ドルの対中追加関税を課すと発表し、貿易戦争はエスカレートの様相を呈しているが、ドルは上昇、米株式も反発している。対中関税を高くすることにより、米国経済は活力を増すことになるのだろうか。巨額の対中赤字がトランプ大統領の癇に障り、貿易戦争を厭わない政策へと邁進している。保護貿易はナショナリズムの発露であり、そうした思想が蔓延することは危険だ。世界経済のリーダーが頻繁に癇癪を起すようでは、混沌とした世界が待ち受けていると言わざるを得ない。

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景況感の悪化や米中貿易戦争の始まりなどから日経平均株価は前週比、2.3%下落し、これで3週連続のマイナスである。外人は6月第3、4週で7千億円弱売り越す一方、日銀は6月、上場投信を7千億円超購入し、信託銀行は6月第1週から第4週までに4,361億円買い越している。日本株は引き続き日銀と公的年金が買い支えているのだ。とてもまともな市場とはいえない。社会主義経済の統制下にある株式だといえる。国債利回りをゼロに操作し、株式を煽り、売買回転率は1980年代後半のバブル期をはるかに上回る。博打が蔓延る社会の長期化が、日本経済をだめにしているのだ。

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6月29日、働き方改革関連法が成立した。これは労働者ではなく経営者のための法律である。月100時間未満の残業ならOKと国がお墨付けを与えた。月100時間未満は1日当たり約5時間、18時終業では23時までの労働が可能になる。帰宅は24時頃、6時に家を出なければならないのであれば、睡眠時間は5時間未満ということになる。このような非人間的な生活は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(憲法25条)と相いれない。

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日経平均株価は昨年末を下回っており、頭打ちになってきている。過去2ヵ月、製造業の収益を左右する円ドル相場が110円前後の狭い値動きとなっているからだ。だが、日米の消費者物価の動向は円高ドル安を示唆している。22日発表の5月の消費者物価指数によれば、生鮮食品を除く総合は前年比0.7%と4月と同じ伸びであり、2月の1.0%から低下しつつある。生鮮食品・エネルギーを除く総合(コア)は前年比0.3%と2ヵ月連続で上昇率は低下した。一方、米国の消費者物価指数コアは5月、前年比2.2%と前月よりも0.1ポイント上昇し、昨年2月以来の高い伸びとなった。こうした日米の消費者物価の変化の違いによって、物価上昇率格差(米国―日本)は2月の1.3ポイントから5月には1.9ポイントに拡大している。米国の物価上昇率が相対的に日本よりも高いことは、ドルの価値を下げ、円の価値を上げることになる。

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13日、FRBは政策金利を0.25%引き上げ、年1.75%~2.00%とした。今年2回目の利上げだが、年内、さらに2回引き上げるつもりである。FRBの利上げは相場に織り込み済みであり、為替、株式、債券には影響しなかった。むしろ、その翌日、ECB理事会が来年夏まで政策金利を現行の水準にとどめると発表したことの意外性から、対ドルでユーロは大幅に値下がりし、昨年7月19日以来の安値を付けた。さらに、週末、トランプ大統領が中国からの輸入(500億ドル)に25%の関税を掛けると発表、それに対して即座に中国も同様の措置を講ずると応じた。米国の利上げに続いて、貿易戦争の様相を呈してきたことから、商品市況は大幅安となった。

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2015年央以降、円ドル相場は円高ドル安傾向にあるが、日本の輸出は堅調であり、4月は7.8%前年を上回った。季節調整値は昨年12月以来だが、昨年12月は2008年9月以来であり、輸出の水準はかなり高い。4月の円ドル相場は106円31銭と前年よりも4円61銭の円高ドル安だが、輸出は力強い。円高ドル安で輸出製品が値上がりしても海外需要が衰えないことは、シェアが高く、独占的で競争力が強く、日本から輸入する以外に購入することができない製品が増えているからだろうか。半導体製造装置や半導体関連製品に欠かせない化学材料など日本企業の強みが円高ドル安を凌駕している。

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イタリアの政局混乱懸念からイタリア国債利回りが急騰し、対ドルでユーロは昨年7月以来の水準に落ち込んだ。が、6月31日、連立合意が成立、ひとまずイタリアの政治の混乱は収束し、ユーロドル相場は週間ではほとんど変わらずで引けた。これでユーロが安定するかといえば、懐疑的にならざるを得ない。南欧の実体経済は引き続き低迷しており、それが政治的マグマとしていつ噴き出ても不思議ではないからだ。

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米10年債利回りが3%を下回り、円ドル相場は円高に振れ、日経平均株価は9週ぶりに下落した。一方、5月のユーロ圏PMIの低下にスペインやイタリアの政治不安が加わり、対ドルでユーロは昨年11月以来約7ヵ月ぶりのユーロ安だ。24日にトランプ大統領の米朝首脳会談の中止書簡など米朝で激しい駆け引きが繰り広げられている。国内では財務省が森友記録を公表、意図的に記録を破棄したこともあきらかとなった。原油価格はサウジアラビアとロシアが協調減産の緩和を協議したと伝えられたことから前週比4.8%も急落した。あまりにも頻繁に起こる政治経済の目まぐるしい変化を市場は消化しきれていない。突発的な出来事を警戒し、市場参加者は慎重にならざるを得ないのではないか。

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米国経済が底堅く推移していることから米10年債の利回りは週末値でも3.0%を突破した。週末値での3.0%超えは2011年5月以来7年ぶりである。米国経済はほぼ完全雇用であり、しかも物価の安定が保たれているという好ましい経済状態にある。FRBの金融緩和政策により、米債利回りの上昇は抑えられていたが、そのタガは外れつつある。FRBは慎重に利上げをしているが、実体経済からかけ離れた低水準にいつまでも据え置くことはできない。市場参加者が実体経済に照らし合わせて適切な判断を下せば、3%という水準は低すぎるという見方が支配的になるのではないか。

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1ヵ月弱、自宅を離れている間、米国の国債利回りは上昇し、それによってドル高が進行した。ドル高だが、原油などの商品相場は値上がりしている。NYダウも戻しており、それにつれて主要国の株式も堅調である。米国債利回りは上昇しているが、欧州の利回りに大きな変化はない。短期金利については、過去1ヵ月、米国にも動きは見られない。

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5日、トランプ大統領が1,000億ドルの対中国関税検討をUSTR(米通商代表部)に指示したことから、週末の米株式は大幅に値下がりした。株式市場はトランプ大統領の保護貿易策に振り回されている。為替相場には大きな変化はなく、保護貿易が本格化するのかどうかを見守っているところか。トランプ大統領が日本にも矛先を向けてくれば、輸出依存度の高い日本企業のダメージは大きくなるだろう。米中貿易戦争が始まれば日本も他人事では済まされない。もし1,600億ドルの米国の中国からの輸入に高関税が課せられると、米国から他地域にものは流入し、製品価格は値崩れするだろう。

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トランプ大統領の貿易政策への懸念が弱まったことからドルが買い戻され、主要国の株式は反発した。米国の個人消費支出は2月、前月比0.2%と前月と同じ伸びであり、物価(食品・エネルギーを除く)は前年比1.6%とFRBの目標を下回ったままである。3月のミシガン消費者センチメント指数は14年ぶりの高水準だが、消費の伸びは緩やかであり、物価も安定している。2月の一人当たり実質可処分所得は前年比1.4%増加したが、2017年では0.7%と2016年の3.4%から大幅に鈍化した。2017年までの10年間では年平均0.96%とその前の10年間(2.49%)の4割にも満たなかった。こうした可処分所得の低迷が個人消費支出を抑制しており、弱い需要が物価の上昇を抑えているのだ。

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2016年11月以来1年4ヵ月ぶりの円高ドル安により、日経平均株価は前週比1,000円超下落した。今年1月23日の高値から14.5%も値下がりし、NYダウの下落率よりも大きい。今年1月頃までは円高ドル安傾向だったにもかかわらず株価は上昇していたが、過去2ヵ月の急速な円高には抗しがたく、調整は本格化してきた。3月第2週も外人は日本株を売り越し、これで10週連続である。

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3月12日、財務省は決裁文書の改竄を認め、安倍内閣や財務省は窮地に立たされたが、日経平均株価は13日まで4連騰、円ドル相場は12日、円高に振れ、週末には106円まで買われた。株式も為替も森友学園の問題を気に掛けてはいない。だが、3月第1週まで外人は日本株を9週連続で売り越しており、その間の売り越し額は2.4兆円に達する。外人売りに個人、投資信託、事業法人、信託銀行が買い向かっている。内閣人事局がすべての高級官僚の人事を握っているのだから、改竄の責任は安倍首相にあるのだ。外人は安倍政権を見限っているのだろうか。

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先週、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の首脳会談計画や佐川国税庁長官辞任が大きく報じられた。突然の米朝首脳会談計画は、米国従属の頼りない日本外交の稚拙さを曝け出したといえる。地理的、歴史的に米国とは異なる日本は日本なりの外交交渉をしていかなければならないが、米国と同じ土俵に立ち、圧力一辺倒の外交を展開してきた。対話する相手さえもいないのだ。その結果、梯子を外されたような、今回の首脳会談開催である。官僚では日朝の関係改善は不可能なことは明らかだが、政治家にも事態を打開できるほどの力量をそなえた人はいない。

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パウエルFRB議長が2月27日、下院での議会証言で強気の景気判断を示したことによって、対ドルで円は107円台に下落したが、3月1日にトランプ大統領が鉄鋼とアルミ製品に関税を課すことを表明、さらに黒田日銀総裁が国会での所信聴取で金融緩和の出口に言及したことが、円高ドル安に拍車を掛け、105円台まで急騰した。1ヵ月で円ドル相場は4%も円高に振れたが、ユーロやポンドなどの欧州通貨は軒並み対ドルで安くなっている。2月のユーロHICPが前年比1.2%と3ヵ月連続で伸び率が低下するなど、物価はECBの目標とは反対の方向に進んでおり、金融緩和継続観測が欧州通貨安を誘っている。

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先週、米10年債の利回りが2.9%を超えたが、円ドル相場は106円台を持続した。円ドル相場が106円台では日本株の戻りも弱くならざるを得ない。FOMC議事録で政策金利は上向く可能性が高いと言及されたが、為替相場への影響は限られたものであった。これだけ米国の金利上昇観測が強まっても、円安ドル高にならないのはすでに円安ドル高ドルが実現されてしまったからだ。それは今から2年8ヵ月前の2015年6月に1ドル=125円超(2002年5月以来)の円安ドル高である。この時の円安ドル高は日銀の2014年10月実施の国債購入拡大策により引き起こされたが、金融緩和策が予想以上に効果を発揮し、明らかにこの時の円安ドル高は行き過ぎであった。

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対ドルで円は大幅に上昇し、2016年11月以来の円高だ。円高ドル安により、米株などに比較して、日本株の反発は弱く、週間、TOPIXは0.3%にとどまった。1月の米消費者物価指数が予想を上回る上昇を示したことなどが、ドル安に繋がったようだ。黒田日銀総裁の再任は円安ドル高材料と考えられるが、日銀はすでに金融緩和の壁にぶち当たっており、日銀の為替相場への影響力は出尽くしている。

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週間、対ドルで円は上昇したが、ユーロは下落した。米債券利回りの上昇はドル高要因だが、円とユーロではその影響は逆方向にでた。株式との結びつきが強い円ドル相場は振れが大きくなっている。円高ドル安の進行は企業業績の悪化を予想させ、日本株は売られ、日経平均株価の週間下落率は8.1%とNYダウの5.2%を上回った。先月の19日以来のドル高ユーロ安となったため、商品市況は軒並み値を下げた。WTIは昨年12月28日以来のバレル60ドルを下回り、直近ピークから10%超の下落となったほか、銅も約2ヵ月ぶり水準に値を崩した。CRB指数は週末、190を割り込み、昨年12月22日以来の低水準である。

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