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ユーロ高による米株高

先週、NYダウは5連騰し、週末比648ドル高と5月18日以来の高い水準に戻った。だが、5月の個人消費支出は前月比横ばいと3ヵ月連続して伸び率は低下、コンファレンスボードとミシガンの消費者マインドはいずれも前月を下回り、米国経済の主力である消費支出の拡大は期待できそうにない。前週の失業保険申請件数は42.8万件と1,000件の減少にとどまり、4週移動平均はやや上昇、6月の非農業部門雇用者も5月の前月比5.4万人増から大幅に伸びることはないだろう。

株式は6月のシカゴPMIやISM製造業景気指数が前月比プラスになったことを好感したといわれているが、シカゴの雇用は3ヵ月連続の低下だし、ISMの雇用指数は改善したものの4月にはとどかなかった。

ユーロ高ドル安が米株式上昇の原動力になった。6月24日、欧州委員会などとギリシャ政府が中期財政計画で最終合意したことが、ユーロ高ドル安の伏線としてあった。投機家は、ギリシャ議会は財政再建案を可決すると踏んでいたのである。ドルユーロ相場は24日の1.41ドル台を底に5日連続で上昇し、週末、1.4525ドルで引け、米株価と同じ足取りである。ユーロ高ドル安になれば欧州勢は米株式を買いやすくなり、米株を自動的に購入するのである。

米株式は買われたが、米債は売られた。10年国債の利回りは5日連続で上昇し、7月1日には3.18%と週間で0.32%も上昇してしまった。6月30日がFRBの6,000億ドルの国債買いオペ最終日だったが、その前から米債の最大の買い手が消えることの不安から値を崩していた。米国経済の成長率から判断しても、3%割れは買われすぎの状態であったといえる。1-3月期の名目成長率は前年比4.0%であり、先行き成長率が低下したとしても3.0%を下回ることはあるまい。インフレ率も緩やかではあるが上昇しており、10年債利回りは

3%台半ばまで上昇するように思う。 

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