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国内勢の日本株離れ

4月9日までの1週間に外人は日本株を3,895億円買い越したが、日経平均株価はほとんど変化しなかった。それだけ国内の売りが強いのだ。地震、原発によって日本経済の土台の脆さが露呈し、とても日本株を買う気にならないからである。

国内勢は日本株から外国株や外債に資金を移動させるだろう。対外証券投資によると、中長期債は地震後の3月第3週以降、月末を含む週を除けば、いずれも買い越しとなっており、3月合計では2.63兆円の大幅な買い越しとなった。株式は売り越しとなったが、835億円と小幅である。

破局的な事態に陥らないともいえない原発、安定したとしても何十年にもおよぶ廃炉工程が控えており、こうした負の処理に膨大な労力、マネー、資源を投入しなければならない。さらに日本中に散らばっている原発基地やそこから死の灰が集まってくる六ヶ所村といった核の恐ろしさのことを考えると、日本に安全なところなどどこにもなく、投資のリスクは限りなく高い。今後、国内勢は欧米の株式・債券のウエイトを高め、国内を引き下げる動きが顕著になるように思う。

3月の株式に中長期・短期債を加えた対内証券投資合計額は6,518億円の売り越しである。1月と2月は8.7兆円の買い越しであるから、3月は3ヵ月ぶりに売り越しに転じたことになる。為替も絡んでくるので、外人の動きは摑みにくいが、これまでのように日本の株や債券を買ってくるとは考え難い。特に、日本株は外人買いで値が保たれているだけに、外人の日本株への姿勢が少し変わるだけで、その影響は大きくあらわれるだろう。

過去10年の日米株価を比較すると、米不動産バブル破裂後の暴落までは、ほぼ連動していたが、その後の足取りは違う。NYダウは大幅に回復しており、現状、下落幅の76%を取り戻し、過去最高値にあと1,800ドル弱まで回復しているが、日経平均株価の戻りは22%にすぎず、2010年4月の戻り高値を上回ることができないままジリ安の状態にある。大震災により下振れしたが、その前でも戻り高値を超える勢いはなく、趨勢に変化はない。今後、地震や原発による生産や消費への悪影響、政府や東電の対応のまずさによる事態収束の遅れ等を嫌気し、日本株の売り圧力は強まり値を下げるだろう。