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FRBの経済見通しは前年比2%台の成長を見込むが、失業率のさらなる改善は予想せず、物価は緩やかに低下していくというシナリオである。賃金高と原油高によるインフレを政策金利の3%程度の上昇でどこまで抑えることができるだろうか。言い換えれば、利上げによって、モノやサービスの需要を低下させ、経済を冷やすことができるかだ。

だが、過去の利上げとGDPの関係を検討すれば、利上げがGDPに及ぼす影響をはっきり認めることは難しい。例えば、2018年12月に2.25%まで引き上げ、2019年6月まで2.25%を維持したが、景気が悪化したのは新型コロナが発生してからであり、経済はそれまで変わることはなかった。

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原油高によって日本の貿易収支は悪化しており、今年4月の貿易赤字額は1.61兆円(季節調整値)と2014年3月以来約8年ぶりの赤字幅となった。4月末のWTIは104.69ドル、円ドル相場は129円83銭だが、先週末のWTIは120.67ドル、円ドル相場は134円42銭だ。先週末と4月末を比較するとWTIは15.3%の上昇だが、円に換算すると19.3%の値上がりになる。5月、6月の貿易赤字はさらに拡大し、輸入に占めるドル建て比率は69.4%(2021年下半期)と高いため、輸入代金の支払いにより多くのドルを手当てしなければならなくなる。

米10年債利回りは3%をはるかに超える水準までは上昇しないはずだ。政策金利のさらなる引き上げは景気を冷やすとみられ、そうした見方が債券利回りの上昇を抑えるからだ。円ドル相場にとって重要なのは、金利差ではなく日本の貿易赤字の規模ではないか。今後、過去最大の赤字を記録することになれば、円安ドル高の進行は強まることになる。

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日本は外部からの脅威ではなく、内部から崩れかかっているのだ。国の土台が揺らぎ始めている。人口減が加速しており、先行きさらに悪化しそうだ。2021年の出生数は前年比3.5%減の81.1万人である。婚姻件数も減り続け、50.1万組と過去最高の1972年(109.9万組)の半分以下だ。夫婦の初婚平均年齢は男31.0歳、女29.5歳とほぼ横ばいだが、第1子出生時の母の平均年齢は30.9歳と前年よりも0.2歳上昇した。婚姻件数の減少だけでなく、初婚平均年齢や第1子出生時の年齢など加味すると出生数は一層細るだろう。出生数の減少だけでなく低出生体重児(2,500g未満)の割合が9.5%程度の横ばいで推移していることも心配である(1980年は5.2%)。

大概、国や組織が衰退するのは外部要因ではなく内部の問題を放置した失政・悪政による。為政者は外部に脅威があるとしきりに言触らすが、偽情報である場合が多い。日常流れている新聞、テレビ等の情報が一面的であればあるほど警戒を要する。

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失業者の急増と皆保険でないことが、医療機関への受診を躊躇させ、満足の行く医療を受けられず、死者を増やした。さらに根本的な問題は米国の医療は市場原理に基づいて運営されていることだ。つまり利益至上主義なのであり、ウォール街と同じ考え方で運営されている。「病院にとって人間の体は、納品され、改造され、発送される物体なのだ・・・・すべてジャストインタイムに・・・あまり多くの体があっても困るし、少なすぎてもいけない」(ティモシー・スナイダー、『アメリカの病』、2021年1月、p.106)。米国の病院は、ベッドを維持するためには費用が掛かるため、余分のベッドを持たないのである。ベッドだけでなく人工呼吸器や防護服などの備品について予備が少ないのである。こうした医療体制であれば、パンデミックに襲われれば直ちに崩壊することになる。100万人超の生命を奪ったのはウイルスだけの仕業ではなく、医療体制という人災の側面が強い。

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4月の消費者物価指数(101.5、2020年=100)は前年比2.5%と消費税率引き上げによって上昇した2014年11月以来、約7年半ぶりの高い伸びとなった。原油高や穀物高に加え4月までの2カ月で14円84銭の円安ドル高、さらに携帯電話料金安の剥がれが重なった結果である。生鮮食品・エネルギーを除くコア指数も前年比0.8%と2020年7月以来のプラス。ただ、4月の米CPI総合指数の8.3%、コア6.2%、ユーロの7.4%、3.9%に比べれば、日本の上昇は極めて低く、大騒ぎするほどのことはない。今後、指数が大幅に上昇しなければ、1年後には、前年比伸び率は再び1%を下回るだろう。

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先の先を読みながら相場は作られる。また、市場は予測の渦巻いている世界であり、一歩先んじて美人を見つけた投機家だけが潤うのである。実体経済も大事だが、みんなが乗るシナリオを描くことができる投機家が勝つのである。

円ドル相場は130円を一時突破したが、ここからさらに円安に振れるには、米10年債利回りが4%に向かうシナリオが必要ではないか。だが、すでに指摘したように、米10年債利回りは頭打ちであり、長期の期待成長率に基づくならば、現状はすでに高すぎるのである。今までの円売りドル買いでドルの流動性を十分に確保しており、流動性を手放す準備を整えている投機家は多いはずだ。急速に進行した円安ドル高は反転の時期を探っているように思える。

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5月4日、ERBは3月に続いて政策金利FFレートを引き上げた。前回の上げ幅は25ベイシスポイント(bp)だったが、今回は50bp引き上げ、FFレートは0.75%となった。4月28日に公表された今年1-3月期の米名目GDPは前年比10.6%と2四半期連続の2桁増であり、GDPデフレーターは6.8%に上昇した。こうした実体経済に照らし合わせれば、0.75%にどれだけの効果があるか、はなはだ疑問だ。焼け石に水といったところか。本来であれば、もっと早い段階で政策金利を上げるべきだったが、金融・資本市場の動向が気掛かりで利上げは遅れに遅れた。2%の物価目標を掲げていながら、FRBは物価上昇を横目で見るだけであった。PCE物価指数が昨年3月、前年比2.4%と目標の2%を上回り、今年3月には6.6%へと1年で大幅に上昇してしまった。PCE物価指数が前年比6.6%になりFRBの目標を4.6ポイント上回って、やっと重い腰を上げたのである。

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ロシアがウクライナへ侵攻してから1カ月半経過した。STOXXユーロ600の前週末値は侵攻した2月24日比4.8%上昇しており、日本や米国の株式と同じような動きをしている。過去1カ月半でなにが変わったかと言えば、米10年債利回りが2.82%へと86ベイシスポイント(bp)上昇し、CRBとWTIが16.0%、15.2%それぞれ急騰したことである。これに付け加える大きな変化は円ドル相場であり、ドルユーロ相場の3.4%のドル高ユーロ安に対して円ドル相場は9.5%もの円安ドル高なのである。ドルルーブル相場でさえも、一時は1ドル=139ルーブルまでルーブルは急落したが、今では80.75ルーブルと4.9%のドル高ルーブル安まで戻しており、対ドルでは円の下落が最大なのである。こうした株式、為替の動向から、市場関係者はロシアの侵攻を報道されるようには深刻に捉えていないようだ。

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国債価格の下落している米国では現金のドル需要が増加しているはずだ。これは米国だけのことではなく、世界的にドルを仕込んでおきたいと考えている人が増えていることでもある。今、保有している資産の全部か一部を処分して、ドルを入手する動きが顕著になってきている。米国債利回りがピークに達した、国債価格が底に近づいたと思われるところで、持っているドルで米国債を購入したいのである。

米10年債利回りは2012年後半まで長期的に低下し、ドルから米債へと流動性を手放していた。その後、利回りは3%から1.5%の範囲で変動していたが、新型コロナで1%を下回り、2020年央から上昇に転じ、流動性確保に動いている。

こうした米国債価格の下落がドル需要を世界的な規模で発生させているようだ。だから、先週末のドルは対円、対ユーロで昨年末比8.0%、4.3%それぞれ上昇している。特に、対円での上昇幅が大きく、先週末124円32銭と2015年6月以来約7年ぶりの円安ドル高となった。

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1995年央以降、現在に至るまでコールレートは1%未満である。しかもこの27年間の大半はゼロであった。これほど長期間、金利のない金融政策を遂行しても貯蓄から消費への動きは現れなかった。これ以上下げられないところまで下げても、お金を消費に回すことなく、貯蓄するのである。極限まで金利を下げ、消費を後押ししても、消費は動意付かない。むしろ、将来に少しでも不安を感じるようなことが起これば、消費を控えたり、削減したりする。お金は社会になかなか出ていかない。お金が次から次へと渡っていくのではなく、すぐに社会の流れから逸れて行ってしまい、乗数効果は期待できない。

値上げの報道が紙面を賑わせているが、足元、CPIコア指数はマイナスであり、デフレなのだ。エネルギーや一部食品だけの値上がりだけで、日本のCPIは、上がりはしない。もし、数%でも上がることになれば、消費需要は間違いなく、現状の水準をさらに下回るだろう。

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資本主義の発展にともない資本主義経済の中身が、実物から金融に様変わりしてきているからだ。実物よりも金融の伸びが著しく、金融部門の存在感や影響力が極めて大きくなってきている。米国の総金融資産・名目GDP比は1980年代まで概ね5倍程度であったが、1990年代以降、上昇を続け、2021年には14.8倍になった。FRBによれば、2021年末の総金融資産は341.4兆ドル、2000年比でも3.5倍に拡大しており、金融資産の変動をいかに制御するかが、金融政策の最重要課題ではないだろうか。金利の変動はモノよりもカネに及ぼす影響が大きく、巨大な金融資産がゼロ金利によって増殖していく様を、ただ眺めているだけで良いのだろうか。

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FOMCのPCE物価指数予測は今年第4四半期、前年比4.1%~4.7%だが、依然、PCE物価指数が上昇過程にあることから、予測値を達成することは難しい。しかも、雇用の改善や賃金の高い伸びが持続することになれば、強い消費需要が物価を引き上げるだろう。

0.25%の小幅な利上げで、現状の米国経済にどれだけの需要抑制効果があるのだろうか。10%超の高経済成長と0.25%利上げを比較すると、あまりにも実体経済からかけ離れた利上げと言わざるを得ない。まさに焼け石に水である。FRBは物価安定を目標としているけれども、本当の狙いは、株式をなんとか現在の水準に維持したいのだ。FRBは常に投機家の守護神なのである。

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今年2月1日現在の日本の総人口は1億2,534万人、前年比65万人減。このペースで減少すれば、向こう10年間で624万人減少し、総人口は1億1,909万人となる。新型コロナ以降、人口減は加速しており、相当深刻な状態にあると言える。2021年の名目GDPによると、家計最終消費支出(持家の帰属家賃を除く)は234兆円、一人当たり186.7万円だ。65万人の減少で、家計最終消費支出は単純に1.21兆円減となり、これだけでGDPを0.2%押し下げることになる。人口減が続く限り、こうした下押し圧力が掛かり続けるのだ。総人口は前年比-0.51%だが、15歳未満は1.66%(昨年9月1日現在)も減少しており、将来の生産年齢人口減が加速することを示唆している。

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ロシアの侵略が始まってから11日経過するが、キエフまでの進軍にロシアは時間を掛けている。じわりじわりと締め付ける戦法で、ウクライナの人を精神的に追い詰め、ウクライナからポーランド等の国外へ追い出す方針ではないか。国連難民高等弁務官事務所は、ウクライナからの避難民は10日間で150万人を超えたと発表した。侵略が広がれば広がるほど、避難民も増加することは間違いない。

1日平均15万人の避難民が発生しており、このペースで増加していけば、1カ月で450万人となる。この状態が数カ月続くことになれば、避難民は1千万人単位にもなりかねない。プーチンはこのような大量避難民を作り出そうとしているのではないだろうか。1千万人を超えるような避難民でEUを追い詰めようとしているのだ。避難民でEUの首を絞めつけ、ロシアの立場を優位にし、プーチンはウクライナを奪い取りたいのだろう。かつての帝国戦争が現代に蘇ったといえる。

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民主主義を標榜するのであれば、ワクチン開発・製造は民主的な手続きで作らなければならない。強権政治は民主主義ではない、とはっきりわかるが、ワクチンのように分かりにくい分野も多い。しかも、民主主義国でも、ごく普通のことが、独占的に行われているのだ。企業や大学の人事もさまざまな要因が入り組み民主的とはいえない。普通、企業経営は独占体制に近く、プーチン大統領のように振舞っている経営者がしばしば紙上に登場する。従業員は経営に参画する機会はなく、独占体制の駒でしかない。民主主義を徹底させるのであれば、企業経営にも民主的な仕組みを導入しなければ、真の民主主義とは言えないのではないか。経営者と従業員の報酬の格差は広がりつつあるが、分配をより公平にするためには、透明で民主的な分配の仕組みを構築しなければならない。民主主義にも多くの専制的な要素が組み込まれていることが、民主主義を脆弱にしている。独裁者を衰退させるには、民主主義の脆弱な部分を取り除き、民主主義を一段高いレベルに引き上げる努力が、何よりも求められているのではないだろうか。

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日本経済が閉塞状態から抜け出すには税制を根底から見直し、改革していかなければならない。高所得・高貯蓄層にはそれなりの税を納めてもらい、低所得・低貯蓄層に分配する以外に消費を喚起する方法はないのではないか。

どうでもよいことばかり議論し、肝心な問題はほったらかしにする。人口問題など尻に火が付いていても未だに真剣に取り組もうとしない。一事が万事のらりくらりと、やっているそぶりをみせるだけで、ことの核心部分には踏み込まない。非正規労働や男女の賃金格差、労働時間、休暇等法律で定めればできることをやろうとしない。

人口減と少子高齢化の加速が日本を弱体化させているが、これを食い止めるには働きやすく、子育てしやすい労働環境の整備など待ったなしだが、政治に切迫感はない。政治も企業もそうだが、在職中、波乱なく現状維持で終わることに執着し、それを良しとする風潮が、日本経済衰退の元凶ではないだろうか。

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原油価格WTIは昨年12月第3週以降8週連続で上昇し、2014年9月第4週以来7年5カ月ぶりの高値だ。当面、原油価格はウクライナ情勢次第だといえるだろう。この原油高によって、米消費者物価指数(CPI)は今年1月、前年比7.5%と5カ月連続で上昇し、1982年2月以来約40年ぶりの高い伸びとなった。食品とエネルギーを除くコアも6.0%と1982年8月以来である。ただし、コア指数から新車と中古車を除けば、3.8%にとどまり、物価高が米国経済のあらゆる分野に波及しているわけではない。

米物価高の主因はあくまでも賃金・給与の急激な伸びである。賃金・給与の拡大によるコストの上昇を製品・商品価格に転嫁した結果なのだ。米国民所得統計によれば、米民間部門の賃金・給与は2020年第2四半期、前年比4.2%減少したが、マイナスは1四半期にとどまり、第3四半期以降プラスで推移、しかも昨年第4四半期は10.4%の高い伸びをみせた。第2・3四半期は前年の不振により第4四半期よりも高い伸びだったが、第4四半期は前年が3.8%増でありながら、なお10.4%も増加した。これほど賃金・給与が高くなったのは1984年第3四半期以来、約37年ぶりのことである。

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原油価格高騰の理由のひとつにFRBのゼロ金利を挙げることができる。常に生き馬の目を抜くことを目指している世界の投機家にとって、対象商品はなにでもかまわない。わずかでも短期間で利鞘を稼ぐことができれば投機の対象になる。世界的に長期間、ゼロ金利が続いていることが、鞘を抜くことを可能にしており、投機が圧倒的になることは避けられない。FRBのゼロ金利政策による原油高騰で、軍事費の増大を十分に賄える資金的余裕が生じていることが、プーチン大統領を強気させているようにも思える。そうであれば、FRBはプーチン大統領を支援しているともいえる。

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FRBは、昨年第4四半期の実質GDPが前年比5.5%の高い成長を示し、GDP物価指数が前年比5.8%も上昇しているにもかかわらず、25~26日開催のFOMCによれば、政策金利を据え置き、利上げは3月に実施するそうだ。FOMCの声明では「インフレが2%を大きく上回り、労働市場が堅調であることから、委員会はFF金利の誘導目標レンジの引き上げが間もなく適切になると予想する」と表明しているが、このようなGDP統計の内容を吟味するならば、「間もなく」ではなく「直ちに」利上げしなければならないのだ。

最近の米株の下落が気に掛かるのか、FRBは現実を直視せず、投機家たちの守護神のように振る舞っている。米株式の動向によっては、「引き上げが間もなく適切になる」という文言は反故にされるかもしれない。次回FOMCまでに相場がさらに崩れることになれば、利上げは回避されるだろう。これまでもパウエル議長は、もしものときは、あらゆる手段を総動員して市場を守るという立場を表明していた。こうしたパウエル議長の投機家擁護の姿勢が、米株をバブルにまで誘ったのだが。

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物価に上昇圧力を掛けている最大の要因は旺盛な需要である。昨年の小売売上高は前年比19.3%増の7兆4173億ドルだ。自動車販売の23.6%を始め、家具店26.4%、家電店25.2%、衣類店48.4%など、新型コロナ禍でありながら、これほどの購買力を発揮するとは驚きである。逆に、新型コロナ禍だからこそモノに向かったのだろうか。

これだけの購買力を生み出しているのは、言うまでもなく賃金・給与の雇用報酬が高い伸びを示しているからだ。昨年11月の報酬は前年比8.2%と1桁増になったが、9月までの6カ月間は2桁増であった。給付金などを含む個人所得も昨年11月、前年比7.4%も伸びており、個人の消費意欲を強めている。

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日本で今、何が問題か、と言えば人口減と少子高齢化だ。岸田首相の唱える「新しい資本主義」は、人口問題を取り上げていない。そこで「人重視」というが、あくまでも経済的観点からであり、人口減の原因にメスを入れてはいない。人口減のなかで「人重視」といっても、表面を繕うだけであり、日本の構造的問題には少しも踏み込んでいないのだ。

人口減と少子高齢化は今に始まったことではなく、数十年前からの現象なのである。政治はいまもそうだが、国の根幹に係る人口問題をぞんざいに扱ってきた。人口減による内部問題がより深刻になってきているにもかかわらず、他国からの攻撃といった外部などの敵を想定し、軍事費の拡大を図っている。どのような組織でもそうだが、外部の問題によって崩壊するケースよりも、組織内部の問題によって行き詰まり、破綻することのほうが多い。

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新型コロナの感染者が急増してきた。昨年12月20日の新規感染者数は100人に満たなかったが、今年1月1日には457人、8日は8,480人へと急拡大している。クリスマスや年末年始で人の移動が活発になり、大人数での会食等も増えたことが、新規感染者の急拡大を招いたのだろう。日本のワクチン接種はすでに全人口の8割弱に達しており、ワクチンが有効であれば、新規感染は抑制されるはずだ。

欧州でもワクチン接種が進んでいるにもかかわらず、新規感染者数が最高を更新する様をみれば、ワクチンへの信頼は失われていくのではないか。何度、ワクチンを接種しても、変幻自在のウイルスは、人体に侵入してくるのだろう。むしろ、ワクチン接種によって、ウイルスは生き延びようと変異を繰り返し、感染が収束にむかうことなく、感染の波が次々に押し寄せてくるのではないだろうか。ウイルスをやっつけることはできないのだ。弱毒化するまで辛抱する以外に採るべき方法はないのかもしれない。

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1億総スマホ化で日夜、株価と睨めっこしている姿は、子供がゲームに熱中しているのと同じだ(大人もゲームにはまっているのだが)。リスクは伴うがスリルもあり、仕事よりは面白いのだろう。ただ、買いにしろ、売りにしろ、投じた金が常に変動してのだから、気になることは間違いない。株式が頭から離れることなく、精神的にもゆとりが失われていくだろう。日本人の多くが、ストレスを溜める株式の虜になることは、決して歓迎されることではない。博打にみなが熱を入れるような、また国がそのように誘導する社会は健全な社会とは言えないはずだ。株式市場はもともと、むやみにだれもが近づけないような特殊なところなのである。

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資本主義経済は資本、つまり金の力で経済を動かしていく仕組みである。金を持っている人や金を調達できる人が、儲かると期待できるところへ金を投入する。うまくいけば利益を獲得できるが、期待外れとなれば、破綻する。まさに、企業家の血気が経済の原動力となる経済なのだ。成功も失敗も、企業家の能力がすぐれているかどうかに掛かっている。これはいつの時代についてもいえることである。

経済の原動力はこうした企業家による血気盛んな投資行動なのだが、経済の発展とともに、新たな投資先がなかなか見つからず、設備投資が伸び悩むことになる。すると資本主義経済のダイナミズムは失われ、成長は停止し、停滞状態に陥る。

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