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16日、G20が閉幕した。日本への名指しの非難はなかったものの、共同声明で「通貨の競争的な切り下げを回避する」、「競争力のために為替レートを目的とはせず」と表現され、いままでのように日本は過激な金融・為替に関する発言をすることはできなくなった。バーナンキFRB議長やラガドルIMF専務理事が日本を擁護したのは、米国も欧州も金融緩和では呉越同舟であり、薮蛇になるからだ。日米欧と新興国の対立が激しくなり、非難噴出し収拾がつかなくなる事態を回避するための無難な声明となった。円安ドル高は峠を越した。 

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日経平均株価の連続高は12週で途絶えたが、TOPIXは先週も上昇し、13週連続高である。商いは異常に膨れ、7日の売買高は50億株(東証1部)を超えた。昨年の1日平均は20.9億株であるから倍以上に膨れていると言うことだ。過去最高の売買高は2007年の22.2億株であり、株式バブル期の1988年(10.2億株)の約2倍の規模に膨らんでいた。1988年の売買高を超えた2003年以降は異常な状態が続いている。 

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政府は1月29日、2013年度の一般会計予算案を決めた。総額92.6兆円、前年度予算比2.5%増である。主要経費別では公共事業費5.28兆円が15.6%と最も伸び率が高い。今年度補正予算でも5兆円弱の公共事業が計上されており、その大半は4-6月期に支出されるだろう。安倍首相は4-6月期のGDPをなんとしてでも好転させ、消費税率の引き上げを宣言したいのだ。今年度補正と来年度予算で合計10兆円の公共事業は消費税率引き上げのための手段なのである。2011年度決算ベースの公共事業費5.9兆円に比較しても、向こう1年間に支出される公共事業費がいかに巨額かがわかる。再び自民党による土建国家が復活したのだ。 

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円安・株高が止まらない。NYダウは1万4,000ドル台を回復し、過去最高値に接近した。日銀とFRBがゼロ金利を際限なく続け、国債を無制限に買い進めることによるバブル相場である。日本はバブルが弾けてから24年目だが、1995年以降、政策金利はほぼゼロ近辺かゼロで推移してきた。2000年以降は国債を積極的に買い入れてきた。実体経済を良くするためというが、実態は金融機関の救済であり、金融株式の後押しである。FRBはITバブル崩壊後から政策金利を急激に引き下げ2008年の金融危機の下地を作った。実体経済が2012年、名目前年比4.0%も成長しているにもかかわらず、ゼロ金利をまだまだ続け、月850億ドルの債券を買うという。正気の沙汰ではない。 

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11週連続の円安・株高だ。これほどの連続株高は1971年以来約42年ぶりである。1971年といえば米ニクソン大統領がドルと金の交換停止を発表(8月)し、為替が変動相場制に移行した年である。その年の株高はニクソンショックで中断したものの、ただちに回復し、年間で日経平均株価は36.5%も上昇した。第1次オイルショックで景気後退に陥る前の高成長経済を背景にした株高であった。デフレで経済が収縮している今の経済状態とはあまりにも違いすぎる。そうした両極端な経済でありながら、11週連続株高という同じ現象が起こっているのである。 

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政治屋の為替発言により、為替と株価は乱高下したものの、結局、円ドル相場は10週連続の円安ドル高に動き、日経平均株価も10週連続高となった。実体経済に変化がないなかで相場だけが極端に変動することは、それだけ相場が実体から掛け離れていっていることをあらわしている。日銀に2%の物価目標を無理やり掲げさせ、公共事業に金をつぎ込む。そのような腕力に任せた強引なやり方で経済がよくなるだろうか。公共事業に金をばら撒けば、景気は一時的にはよくなるけれども、線香花火のようにすぐに効果は消える。日銀への圧力や公共事業拡大は、いまだに成長を信奉する政治屋の足掻きだ。 

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安倍首相の政策は小泉政権の踏襲にすぎない。過激な言葉で印象付け、国民に幻想を振りまく手法だ。「改革なくして成長なし」と米英の市場主義を借りて、あたかも日本経済がよくなるように触れ込んだ小泉政権を髣髴させる。「日本経済再生本部」を立ち上げ、名目3%成長を目指すというが、09年まで政権を担当し、深刻なデフレ経済に陥らせた自民党が、再登場したからといって、どうなるものでもない。名目3%のような高い成長が可能であれば、小泉政権のときに実現できている。それができなかったのは、すでに、日本経済に成長する力がないからである。成長力がないことに加え、需要をなくす政策を推進したのも自民党なのだ。 

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46回衆議院選挙は自民党が294議席を獲得、圧勝した。投票率が59.32%と戦後最低に落ち込み、政党が乱立し、自民党が漁夫の利を得た。自民党比例区の獲得得票数は1,662万票と前回を下回り、第41回から導入された小選挙区比例代表並立制以降では最低となった。小選挙区でも2,564.3万票と前回より165.8万票少なかった。第44回の郵政民営化選挙で自民党は小選挙区3,251.8万票、比例区2,588.7万票、それぞれ獲得したが、議席数は296と今回よりも2議席多いだけである。今回の選挙は、多党化による票の分散によって、自民党が少ない得票でも多くの議席を獲得できることを証明した。 

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日経平均株価は5週連続高となり、今年3月第5週以来の高い水準だ。円ドル相場が昨年4月第1週以来の円安ドル高に振れたことなどから、日本株が買い進められている。だが、こうした円売り日本株買いの投機的商いも最終局面に差し掛かっている。いつまでも日本の実体経済を無視して、そのような取引を継続することはできない。まさに、ババ抜きの場面だといえる。 

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衆議院選挙で自民党が単独過半数獲得との報道機関の情勢調査などで、日本株は4週連続高で取引を終えた。安倍自民党総裁の金融緩和を拠り所に、マネーゲームに現を抜かしている。もし、自民党が単独過半数を獲得することになれば、増税、原発推進、憲法改正へと突き進み、アンシャンレジームに戻ることになる。旧体制が平和で住みよい社会を作り上げたかというとそうではなく政官財といった一部が甘い汁を吸う社会であった。政官財がさらに前に出ることになれば、反原発は押さえ込まれ、彼らは増税など痛くも痒くもなく、消費税をいくらでも上げるだろう。所得格差はますます拡大し、消費はジリ貧になり、日本経済は疲弊の度合いを強めることは間違いない。旧体制の成すことは、まさに日本経済の沈没を目論んでいるとしかみえない。自民党単独過半数が実現されれば、経済の縮小は一層加速し、日本株は売り込まれることになる。 

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自民党安倍総裁の金融緩和発言の余韻がまだ持続しているのか、11月最終週もやや円安ドル高で終わった。株式は続伸する半面、10年物国債利回りは03年6月第3週以来9年5ヵ月ぶりの低い水準に低下した。普通、円安ドル高になれば、輸出増による景気刺激、物価上昇が予想され、国債利回りは上昇するが、今回は反対に利回りは低下している。国債利回りの低下は期待収益率の低下を示唆していることから、株式にとってマイナス材料になるはずだが、そのようなことにはお構い無しに上昇、日経平均株価は今年4月第4週以来の高い水準に回復し、昨年末値を1,000円近く上回った。 

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日経平均株価は2週連続増で約600円上昇した。自民党の安倍総裁が金融緩和を無制限に進めるという発言により、対ドル・ユーロで円安が進行しているからである。株価は大幅に値上がりしているが、商いはさほど膨らまず、大半の市場参加者は様子見の姿勢を取っているようだ。日本経済の現状を直視すれば、とても株式を買うという気持ちにはなれないのが正直なところではないか。鉱工業生産は低下し続けているが、在庫は思うように捌けず、さらなる生産の削減に迫られている。売上高が減少し、生産水準を引き下げる過程では収益は大きく落ち込む。収益の悪化と株高によって、株価収益率は上昇しており、株式は割高だ。 

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米大統領選挙が終わり、中国共産党大会で習近平氏が総書記に選出されたが、日本では衆議院が解散され、来月16日に投票が実施される。選挙をしてもこれまで以上に優秀な議員が選出されるとはとうてい考えられず、政治の混迷は深まるばかりではないだろうか。第3極とやらに期待する向きもあるが、野田首相に輪を掛けた右寄りであり、自民党の安倍総裁と同じ穴の狢だ。 

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米大統領選挙がオバマ大統領の再選という穏当な結果で終わったが、減税打ち切りや歳出削減の不安によって米株式は急落した。はたしてそうだろうか。崖の問題は承知していることであり、これが急落の引き金になったわけではない。経済の足取りが思わしくなく、企業業績も減益に転じたが、株価はFRBのゼロ金利でかろうじて維持されていた。ビッグイベントが過ぎたことから、材料が出尽くし、高値に位置する株式の恐れに目を向けざるをえなくなった。どのように考えても過去最高値を目指すような経済環境ではなく、今の株式は金融政策に過度に依存した実体経済から乖離した相場なのである。2008年に金融危機を経験したばかりだが、舌の根の乾かないうちに、FRBは金融緩和政策で金融機関を援護し、株式・債券バブル形成に加担している。 

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経済や業績の急速な悪化にもかかわらず日経平均株価は2週間ぶりに9,000円台を回復した。よく持ち堪えていると思う。だが、収益の悪化は株式が割高になっていることであり、なにかをきっかけに、激しく売り込まれるだろう。

10月の雇用統計は予想よりも良かったが、NYダウは値下がりし、これで2週連続安となった。非農業部門雇用者は前月比17.1万人増加したが、11月分はどうなるかわからない。週労働時間は前月比横ばいが続いており、前年比でも伸びていない。稼ぎも横ばいで、前年比でも1.6%と消費者物価の伸びを考慮するとマイナスになる。これでは、本当に米国経済が良くなっているとはいえず、本格回復からは程遠い状態だ。 

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企業収益を左右する輸出は9月、前年比-10.3%と4ヵ月連続のマイナスである。対欧州が大幅な減少から抜け出せず、対アジアのマイナスに加えて、対米も0.9%へと鈍化してきた。四半期の7-9月期の対米輸出は32%も増加したが、7-9月期では5%に低下した。だが、7-9月期の米実質GDPは前期比年率2.0%と前期よりも0.7ポイント高くなった。 

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企業業績は悪化しているが、日銀の資産買い増し期待によって、日経平均株価は前週比小幅安にとどまった。日銀は先月(9月19日)、資産買入等の基金を70兆円から80兆円に増額したばかりだが、今月また、資産の買入規模を拡大しようとしている。だが、先月の株式に対する日銀効果は発表当日に出尽くし、その後、株価は下落した。資産買入のような金融政策は、実体経済になにの効果も持ちえず、風評以外のなにものでもない。それをあたかも有効であるかのように囃し立てる。このようなことを繰り返してなにになるのだろうか。日本社会は時間の浪費としかいえない会議に延々と取り組む。お目出度い人たちのなんと多いことか。30日開催の金融政策決定会合もこの種の会議と変わらない。 

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米株高と円安によって日経平均株価は5日連続高となり、週末には9月25日以来の9,000円台乗せとなった。だが、株高要因のひとつである米株は週末、200ドルを越える大幅安となり、日経平均株価の9,000円台回復も一過性となりそうだ。米株が崩れれば、それにつれて日本株も下落するのは避けられない。米株急落はGEやマクドナルドなどの企業業績が予想を下回り、収益に不安が生じたからだ。米企業業績の悪化は取りも直さず、日本企業の業績も良くないとみなされ、日本株も売られることになる。 

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日経平均株価は4週連続安となり、週末値では6月第1週以来約4ヵ月ぶりの安値だ。株価下落の最大の要因は期待収益率の低下である。輸出の減少で製造業の生産が低下し、粗利益率が低下しているからだ。製造部門の悪化は先行きの給与や賞与の削減を予想させ、消費マインドを悪化させるだろう。消費の不振はすでに下方修正している設備投資計画の一層の下振れを予想させる。そうなるとますます企業の収益力は低下し、株価も下値模索ということになる。 

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FRBの金融緩和策が発表された9月13日までに、株式や商品はその効果を織り込んでしまった。金融緩和策の経済効果よりも金融政策自体が、多くの市場参加者に株式や商品の値上がり期待を抱かせていたからだ。まさに美人投票の結果といえる。CRB指数などは9月14日までの7連騰で4.1%上昇したが、26日には14日比5.4%も下落した。S&P500は14日の高値を抜けず、金融緩和期待に基づく相場も終わったようだ。 

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政府の世論調査では2030年に原発ゼロを求める比率が圧倒的であったが、政府は過半と言い、「今後のエネルギー・環境政策について」では原発ゼロは2030年から2030年代に後退、さらに9月19日の閣議では2030年代に原発ゼロにすることは閣議決定せず、『革新的エネルギー・環境戦略』(9月14日)を踏まえて、「柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」ことだけを閣議決定した。これで完全に原発ゼロは放棄された。「もんじゅ」も廃炉にせず、日本原燃の核燃料再処理工場も存続させる。詰まるところ、原発政策はなにも変えず、変わらないのだ。国民の大半が原発ゼロを望んでいることがわかったにもかかわらず(なにのための世論調査だったのか。世論調査を仕切った広告会社に金をばら撒いただけなのか)、野田首相は経済界や米国のごり押しに耳を傾け、民意を退けた。 

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FRBやECBの国債買いオペ期待だけが、株式や商品相場を支えている。まさに相場は買いオペ期待がなくては維持できなくなってしまった。買いオペは麻薬のように市場を麻痺させ、相場を高揚させるが、市場は確実に蝕まれていき、最後は悲惨な事態に陥ることになる。

8月末の日銀の総資産は149.9兆円と05年末の過去最高に近づきつつある。FRBの総資産は9月5日、2.82兆ドルと引き続き異常な高レベルにあり、今年第35週のECB総資産は3.08兆ユーロと過去最高水準に資産は膨れている。資産膨張などまったく問題にしないで、ドラギECB総裁は6日の会見で、条件付きながら、満期3年以内の国債を流通市場で無制限に買い入れると述べ、バーナンキFRB議長は買いオペ期待を持たせた。 

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日本株の経済への反応はなぜこれほど鈍感なのであろうか。景気の先取りではなく後追いである。景気先行指数は6月まで、すでに3ヵ月連続の前月比マイナスになっており、日本経済は今春以降、下り坂に入っていることを示している。『景気動向指数』は内閣府が作成しているが、自ら作っている統計に真摯に向き合っていない。活用しない統計であれば作る必要はない。文言をわずかに書き直し、それで通用するような『月例経済報告』など人・物・金の無駄使いの象徴といえる。 

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為替や株式はギリシャ支援の行方、スペイン国債の取り扱い、FRBの次の一手などの思惑に揺れている。すでにこれまでにFRB、ECBは何度も金融緩和を打ち出してきたが、米国経済は依然高い失業率と消費低迷から抜け出せず、ユーロ圏経済は景気後退に陥っている始末だ。不動産バブル崩壊といった資産暴落による経済悪化局面では、金融緩和だけで経済を本格的に浮上させることはできない。ましてやユーロ圏のように、一方では緊縮財政を行えば、金融政策をいくら進めても、需要は回復しない。不況下での政策が出たら目に実行されていることが、一番の問題なのである。欧州連合の官僚たちは、市場主義原理に染まったままであり、こうした官僚がユーロを動かし支配している状態ではユーロ圏経済の復活はあり得ない。緊縮財政の強要は、経済が疲弊するだけであり、最終的には財政が出動せざるを得なくなる。早目に手当てすることが、疲弊しきって手当てするよりも労力もコストも少なくて済むことになるのだが、EUの官僚は手間も費用も時間もより掛かる方法を選択している。 

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