Share |

Articles

日経平均株価は24日、ITバブル期の2000年4月の高値を超え、1996年12月以来、約18年半ぶりの高値を付けた。米株式が足踏みし、円安も抑えられている状況下で日本の株式だけが、高値を更新している。週末の日経平均株価は昨年末比18.6%と主要国では最大の伸びだ。次がDAXの17.2%と日経平均株価に近い伸びだが、米株などは数%にとどまる。

ビュー

FRBは利上げに極めて慎重である。雇用やインフレ率に相当な自信が持てない限り、利上げはしないとFOMCの声明で表明。米失業率は5月、5.5%だが、20歳以上では5.0%、黒人は10.2%と高いが、白人は4.7%、学歴別では、大学卒以上は2.7%と相当低い。過去3回の利上げ時の失業率をみると、1994年2月は6.6%、1999年6月は4.3%、2004年6月は5.6%と2回は今年5月の失業率よりも高い環境で利上げをしている。同様に、利上げ月の非農業部門雇用者の前年比増加数は、1994年2月は273万人、1999年6月は301万人、2004年6月は158万人に対して2015年5月は305万人と過去3回を上回る改善を示している。これでもまだ、自信が持てないのであれば、どれだけ雇用が伸びればFRBは自信が持てるのだろうか。

ビュー

NYダウは頭打ちになってきている。米国経済の成長ペースは緩やかであり、企業利益も高い伸びは期待できない。株価が高水準を維持できているのはゼロ金利等によるもので、実体経済を反映したものではない。国債等の償還資金を再投資していることからFRBのバランスシートは10日、4.46兆ドルと高原状態を続けており、ピークからの減少額はわずかだ。異常な金融政策をすでに6年以上続けているが、実体経済への影響は乏しく、金融経済の肥大化を促進させているといえる。だが、金融経済の肥大化だけでは実体経済は良くならないことがあきらかになった。株式の家計の直接保有額は3月末、13.6兆ドル、保有比率は37.0%、投資信託を入れれば57.3%に達するが、消費支出は伸び悩んでいる。

ビュー

対ドルで円は2002年5月以来約13年ぶりの安値を付けた。米雇用統計が予想を上回る好調を示し、数ヵ月後には利上げが行われる見通しが強まったからだ。これでほぼ米利上げは為替相場に織り込まれたと思う。米国の雇用は順調に改善しているが、経済全体をみれば緩やかな回復にとどまっており、雇用統計が示すほど良くない。4月の個人消費支出は前月比横ばい、前年比では2.8%に伸びは低下してきているほか、4月の非国防資本財受注(航空除く)も前年を下回るなど、実体経済は低空飛行している。

ビュー

日経平均株価は先週末まで11日連続続伸し、月末値としては1996年11月以来、18年6ヵ月ぶりの高値を付けた。円ドル相場が124円台へと月末では2002年5月以来の円安ドル高に振れたからだ。日銀の国債購入が持続し、FRBが利上げするという見通しが強まるような指標があらわれたわけではなく、わけもなく円安ドル高が進行している。

円安ドル高になれば、輸出企業の業績好転により、景気は良くなるといわれているが、過去の為替相場と景気先行指数の関係をみると、円安の過程で先行指数は悪化し、円安のピークで先行指数は最低点に達している。つまり、円安ドル高は日本経済を良くするのではなく、悪くするというのが、これまでの経験から得られた事実なのである。

ビュー

先週末、東証一部時価総額は591.3兆円に膨れ、1989年12月のこれまでの過去最高をわずかに上回った。今年4月の東証一部の上場会社数は1,881社、上場株式数は4,025億株だが、1989年は1,161社、3,032億株であり、会社数ははるかに多く、株式数も約3割増えている。それでも時価総額がそれほど違わないのは、株価(TOPIX)が依然当時よりも4割以上下回っているからである。

ビュー

4月17日、0.07%まで低下していた独国債の利回りは先週、0.72%へと急上昇した。日本国債の利回りを下回るゼロに近い水準まで低下していたことへの反動だ。ECBの国債購入によって、欧州の国債相場は異常に高騰したが、そのつけが回ってきているのだ。独国債の利回り上昇によって、ユーロの魅力は高まり、対ドルの週末値は2月上旬以来約3ヵ月ぶりのユーロ高となった。ユーロ高ドル安に伴い、ドル建ての商品相場は持ち直し、CRBは昨年末以来の高い水準に戻った。

ビュー

週末、円ドル相場は118円台を付け、2月下旬以来の円高ドル安だ。ドルユーロも約1ヵ月ぶりのユーロ高となり、ドル全面安となった。3月の米非農業部門雇用者数の伸びが予想を大幅に下回り、利上げ時期が後ずれするとの観測が強まったからだ。雇用統計だけでなく、米国経済の主エンジンである個人消費の足取りが依然弱く、このような状態で利上げに踏み切れば、米国経済は失速しかねない。2月の米貿易統計によると、輸入は前年比5.1%減と2ヵ月連続のマイナス、非国防資本財受注(航空機除く)も前年比0.1%に低下するなど、米国の主力部門の低迷は深刻になってきている。

ビュー

円安ドル高も1ドル=120円を大きく超えるところまでは進まず、頭打ちとなっている。日本の消費者物価上昇率が低下しつつある半面、米国経済にも不安を示す指標がみられ、FRBの利上げも慎重に行われると予想されているからだ。今月に付けた121円程度が円安ドル高のピークとなり、新年度にはいれば円高ドル安に転換するのではないだろうか。円高ドル安に向かえば、投機筋は一斉にドルを手放し、円高ドル安は急激に進行するだろう。円安ドル高で買われていた日本株も売りに押され一気に値下がりすることになりそうだ。

ビュー

18日のFOMC声明では「経済成長は幾分緩やかになった」と述べられ、米国経済の足取りに懸念を示した。同時に公表した経済見通しも今年の実質GDPは2.3%~2.7%へと昨年12月予測の2.6%~3.0%から下方修正した。昨年の成長率は2.4%であったので、同じ程度の伸びを想定している。雇用はずいぶん改善したけれども、経済はFRBが予想していたよりも弱く、なかなかしっかりとした成長軌道に乗ることができない。これだけ長期間、ゼロ金利を続け、巨額の国債買いを実行したが、かつてのような高い成長を展望することはできないのである。

ビュー

先週末、東証1部の時価総額は566.5兆円と名目GDPの1.16倍に膨れた。これほど株式時価総額が名目GDPを上回ったことは稀な現象であり、1989年のバブル期以来だ。実体経済との比較では日本の株式はあきらかにバブルといえる。売買代金は連日2兆円を超え、1980年代後半よりはるかに多い。日銀のゼロ金利に国債・株式購入が売買代金を膨らませ、株式の異常事態を引き起こしたのだ。2012年末に安倍政権が誕生したことが、バブルに拍車を掛けた。

ビュー

主要国の株式は好調を持続しているが、利益に照らし合わせると買われすぎである。先週、ナスダック総合は2000年3月以来15年ぶりに5,000を超え、あと一息で過去最高値を更新するところまできた。ITバブル期の高みまで駆け上がってきたのだ。ITバブル後の2002年10月には1,114まで急落、NYダウやS&P500は金融危機によりITバブル後の安値を更新したけれども、そのときナスダック総合は2002年10月の安値を下回らなかった。それにしても米株式の上昇期間はすでに6年超と長期化しており、前回よりも長い。米国の経済成長率は緩やかであり、したがって、企業収益の伸び率も低下している。利益と株価の関係をあらわす株価収益率はS&P500 で20倍、ナスダック総合では30倍弱に上昇しており、長期的な株価収益率の水準を超え、株式は割高になっているのである。

ビュー

先週も日経平均株価は続伸し、月間では1,000円以上も上昇した。昨年12月はやや前月を下回ったが、昨年8月末から21.9%もの値上りである。前年比プラスは2012年11月以降28ヵ月も続いており、金融危機以前の2007年10月までの上昇期間と並んだ。その間、株価は2.1倍に上昇した。前年比プラスに転じた2012年11月は衆議院が解散されたときであり、同年12月には第2次安倍内閣が誕生した。同年9月26日、安倍自民党総裁が決まってからは日増しに円高ドル安是正が叫ばれ、同年10月以降は円安ドル高へとじりじり進んでいった。円安ドル高の進行とともに、株価は、押し目はあったけれども、上昇傾向を辿り、いつのまにか1万9,000円近くまで値上りしてきた。

ビュー

先週、日経平均株価は2000年5月以来14年9ヵ月ぶりの高値を付けた。16日に公表された昨年10-12月期のGDPは低い伸びとなり、実体経済の足取りは依然弱いにもかかわらず、株式はきわめて好調である。安倍政権の株式への梃入れが功を奏しているのだろうか。円安ドル高で輸出企業を中心に業績は底堅く、加えて日銀や年金資金という後ろ盾を背にすれば、鬼に金棒かといったところか。だが、いくら日銀や年金資金が控えているとはいえ、株式は実体経済から無闇に離れることはできない。株式は実体経済を映したものであるはずで、実体経済とは切っても切れない関係にあるからだ。

ビュー

週刊マーケットレター今週号は執筆者都合のためお休みさせていただきます。

来週をどうぞお楽しみに。

ビュー

1月の米雇用統計によれば、非農業部門雇用者数は前月比25.7万人増と予想を上回り、しかも昨年11月、12月分が上方修正された。ただ、週平均労働時間と週平均賃金は前年比0.6%、2.2%の伸びにとどまり、雇用は改善しているが、肝心な賃金は伸び悩むという状態が続いている。賃金の低い伸びにより、個人消費支出は昨年12月、前月比0.3%減と昨年1月以来のマイナスとなった。個人消費支出の低迷により、昨年12月の非軍事・航空を除く資本財受注は前月比0.1%減と4ヵ月連続のマイナスだ。前年比でも昨年10月の10.1%から12月は3.6%まで鈍化してきている。

ビュー

28日公表のFOMC声明で「経済活動はしっかりしたペースで拡大している」と景気判断を前回より上方修正したが、週末に発表された10-12月期の米GDP統計によると、実質前期比0.7%と前期よりも0.5ポイント低下し、「しっかりしたペースで拡大している」とはいえない。原油価格の急落などによりGDP物価指数は前期比横ばいとなり、物価は極めて安定している。PCEコア物価指数も前期比0.3%、前年比1.4%に低下しており、FRBの2015年見通し(1.5%~1.8%)を下回った。GDP統計をみれば、経済成長は鈍化しており、物価の伸びは鈍化しつつあり、FRBがゼロ金利を解除する理由を見出すことは難しくなっている。

ビュー

ユーロ圏経済の停滞それに伴う消費者物価の前年割れを危惧し、22日、ECBは国債購入を3月から開始することを決めた。月額600億ユーロで来年9月まで合計約1兆ユーロの国債を買い入れる。ECBの買い入れ決定によって、欧州の国債相場は上昇し、ドイツ国債利回りは週末、0.36%と過去最低を更新した。イタリヤやスペインの国債も1.52%、1.37%と1ヵ月前と比べると30ベイシスポイントほど低下した。米国債利回りも2013年末をピークに低下しつつあり、日本は先週、0.2%まで下がり過去最低を更新するなど、主要国の国債利回りは歴史上経験したことのない領域に入っている。

ビュー

銅市況の急落などにより商品相場の下落が続いていることに、15日、スイス国立銀行の無制限為替介入の撤廃発表が加わり、為替や株式は動揺した。対ドルで弱含んでいたスイスフランは15日、15.8%も値上りし、対ユーロでは0.9979スイスフランと16.9%も急騰した。これほど相場が変動すれば、スイスフラン安に掛けていた投機家は相場の餌食になったであろう。相場とは怖いものだ。明日、何が起こるかわからないからだ。

ビュー

昨年12月のドル実効為替相場は2009年3月以来のドル高を示している。円にたいしては2007年央、ユーロでは2005年末以来の水準に上昇した。米国経済が日欧経済に比べればましなからだ。昨年7-9月期の実質GDPは米国の前年比2.7%に対して、ユーロ圏は0.8%にとどまり、日本はマイナス1.3%であった。12月のユーロ圏の消費者物価は前年比-0.3%と2009年10月以来のマイナスになった。日本の消費者物価も前年比伸び率は低下しつつあり、日銀の目標とは逆の動きだ。米国にしても11月の消費者物価は前年比1.3%と極めて落ち着いている。

ビュー

原油価格は下落し続けているけれども、米株式は過去最高値を更新するという対照的な動きをみせている。これまでの経験では原油価格と米株式の相関性は強く、原油価格の大幅な下落時には、株式も落ち込んでいる。原油の需要は世界経済に深く関与しており、世界経済が良くなければ、原油需要も弱くなり、価格は低下する。今、世界経済の成長率は低下しており、伸びが高くなる状況ではない。当然、原油をはじめ資源価格は軟弱にならざるを得ない。

ビュー

FRBは、なぜ異常なゼロ金利の解除を「忍耐強く待つ」必要があるのだろうか。米国経済は緩やかではあるが成長しており、消費者物価の前年比上昇率は11月、1.3%にとどまり、失業率も5.8%まで低下するなど、ゼロ金利を維持する理由などどこにもない。FRBはなにを恐れて今までとそれほど考えは変わっていないのだとくどくど説明するのだろう。さらにイエレンFRB議長はFOMC後の記者会見で「現時点では、少なくとも向こう2回」のFOMCでは引き上げは行われないだろうと念を入れる。

ビュー

衆議院選挙は予想通り自民・公明で3分の2を維持する与党の大勝で終わった。安倍首相にとっては約700億円もの金を注ぎ込んで選挙をした甲斐があったことだろう。「アベノミクス」という魔術をつかい、国民を幻惑させ、勝利した。これで今後4年間、これまでの方針を強力に推進することができる。勢いづく安倍政権は日本をさらに右に大きく舵を切るだろう。

ビュー