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主要国の株式は好調を持続しているが、利益に照らし合わせると買われすぎである。先週、ナスダック総合は2000年3月以来15年ぶりに5,000を超え、あと一息で過去最高値を更新するところまできた。ITバブル期の高みまで駆け上がってきたのだ。ITバブル後の2002年10月には1,114まで急落、NYダウやS&P500は金融危機によりITバブル後の安値を更新したけれども、そのときナスダック総合は2002年10月の安値を下回らなかった。それにしても米株式の上昇期間はすでに6年超と長期化しており、前回よりも長い。米国の経済成長率は緩やかであり、したがって、企業収益の伸び率も低下している。利益と株価の関係をあらわす株価収益率はS&P500 で20倍、ナスダック総合では30倍弱に上昇しており、長期的な株価収益率の水準を超え、株式は割高になっているのである。

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先週も日経平均株価は続伸し、月間では1,000円以上も上昇した。昨年12月はやや前月を下回ったが、昨年8月末から21.9%もの値上りである。前年比プラスは2012年11月以降28ヵ月も続いており、金融危機以前の2007年10月までの上昇期間と並んだ。その間、株価は2.1倍に上昇した。前年比プラスに転じた2012年11月は衆議院が解散されたときであり、同年12月には第2次安倍内閣が誕生した。同年9月26日、安倍自民党総裁が決まってからは日増しに円高ドル安是正が叫ばれ、同年10月以降は円安ドル高へとじりじり進んでいった。円安ドル高の進行とともに、株価は、押し目はあったけれども、上昇傾向を辿り、いつのまにか1万9,000円近くまで値上りしてきた。

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先週、日経平均株価は2000年5月以来14年9ヵ月ぶりの高値を付けた。16日に公表された昨年10-12月期のGDPは低い伸びとなり、実体経済の足取りは依然弱いにもかかわらず、株式はきわめて好調である。安倍政権の株式への梃入れが功を奏しているのだろうか。円安ドル高で輸出企業を中心に業績は底堅く、加えて日銀や年金資金という後ろ盾を背にすれば、鬼に金棒かといったところか。だが、いくら日銀や年金資金が控えているとはいえ、株式は実体経済から無闇に離れることはできない。株式は実体経済を映したものであるはずで、実体経済とは切っても切れない関係にあるからだ。

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週刊マーケットレター今週号は執筆者都合のためお休みさせていただきます。

来週をどうぞお楽しみに。

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1月の米雇用統計によれば、非農業部門雇用者数は前月比25.7万人増と予想を上回り、しかも昨年11月、12月分が上方修正された。ただ、週平均労働時間と週平均賃金は前年比0.6%、2.2%の伸びにとどまり、雇用は改善しているが、肝心な賃金は伸び悩むという状態が続いている。賃金の低い伸びにより、個人消費支出は昨年12月、前月比0.3%減と昨年1月以来のマイナスとなった。個人消費支出の低迷により、昨年12月の非軍事・航空を除く資本財受注は前月比0.1%減と4ヵ月連続のマイナスだ。前年比でも昨年10月の10.1%から12月は3.6%まで鈍化してきている。

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28日公表のFOMC声明で「経済活動はしっかりしたペースで拡大している」と景気判断を前回より上方修正したが、週末に発表された10-12月期の米GDP統計によると、実質前期比0.7%と前期よりも0.5ポイント低下し、「しっかりしたペースで拡大している」とはいえない。原油価格の急落などによりGDP物価指数は前期比横ばいとなり、物価は極めて安定している。PCEコア物価指数も前期比0.3%、前年比1.4%に低下しており、FRBの2015年見通し(1.5%~1.8%)を下回った。GDP統計をみれば、経済成長は鈍化しており、物価の伸びは鈍化しつつあり、FRBがゼロ金利を解除する理由を見出すことは難しくなっている。

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ユーロ圏経済の停滞それに伴う消費者物価の前年割れを危惧し、22日、ECBは国債購入を3月から開始することを決めた。月額600億ユーロで来年9月まで合計約1兆ユーロの国債を買い入れる。ECBの買い入れ決定によって、欧州の国債相場は上昇し、ドイツ国債利回りは週末、0.36%と過去最低を更新した。イタリヤやスペインの国債も1.52%、1.37%と1ヵ月前と比べると30ベイシスポイントほど低下した。米国債利回りも2013年末をピークに低下しつつあり、日本は先週、0.2%まで下がり過去最低を更新するなど、主要国の国債利回りは歴史上経験したことのない領域に入っている。

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銅市況の急落などにより商品相場の下落が続いていることに、15日、スイス国立銀行の無制限為替介入の撤廃発表が加わり、為替や株式は動揺した。対ドルで弱含んでいたスイスフランは15日、15.8%も値上りし、対ユーロでは0.9979スイスフランと16.9%も急騰した。これほど相場が変動すれば、スイスフラン安に掛けていた投機家は相場の餌食になったであろう。相場とは怖いものだ。明日、何が起こるかわからないからだ。

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昨年12月のドル実効為替相場は2009年3月以来のドル高を示している。円にたいしては2007年央、ユーロでは2005年末以来の水準に上昇した。米国経済が日欧経済に比べればましなからだ。昨年7-9月期の実質GDPは米国の前年比2.7%に対して、ユーロ圏は0.8%にとどまり、日本はマイナス1.3%であった。12月のユーロ圏の消費者物価は前年比-0.3%と2009年10月以来のマイナスになった。日本の消費者物価も前年比伸び率は低下しつつあり、日銀の目標とは逆の動きだ。米国にしても11月の消費者物価は前年比1.3%と極めて落ち着いている。

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原油価格は下落し続けているけれども、米株式は過去最高値を更新するという対照的な動きをみせている。これまでの経験では原油価格と米株式の相関性は強く、原油価格の大幅な下落時には、株式も落ち込んでいる。原油の需要は世界経済に深く関与しており、世界経済が良くなければ、原油需要も弱くなり、価格は低下する。今、世界経済の成長率は低下しており、伸びが高くなる状況ではない。当然、原油をはじめ資源価格は軟弱にならざるを得ない。

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FRBは、なぜ異常なゼロ金利の解除を「忍耐強く待つ」必要があるのだろうか。米国経済は緩やかではあるが成長しており、消費者物価の前年比上昇率は11月、1.3%にとどまり、失業率も5.8%まで低下するなど、ゼロ金利を維持する理由などどこにもない。FRBはなにを恐れて今までとそれほど考えは変わっていないのだとくどくど説明するのだろう。さらにイエレンFRB議長はFOMC後の記者会見で「現時点では、少なくとも向こう2回」のFOMCでは引き上げは行われないだろうと念を入れる。

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衆議院選挙は予想通り自民・公明で3分の2を維持する与党の大勝で終わった。安倍首相にとっては約700億円もの金を注ぎ込んで選挙をした甲斐があったことだろう。「アベノミクス」という魔術をつかい、国民を幻惑させ、勝利した。これで今後4年間、これまでの方針を強力に推進することができる。勢いづく安倍政権は日本をさらに右に大きく舵を切るだろう。

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7月以降、円安ドル高が進んでいたが、9月は5円56銭、10月、2円70銭、11月、6円31銭と急激な円安となり、先週末の円ドル相場は6月末比、約20円も安くなった。政府と日銀の政策が奏功したことに、正反対の日米の景気と金融政策が円安ドル高に拍車を掛けたといえる。円安ドル高は即座に日本株買いに繋がり、外人主導により、日経平均株価は急騰し、あっという間に1万8,000円に近づいた。4月には一時1万4,000円を割り込んでいたが、今では年初来安値から4,000円も値上りしている。円安とGPIFの日本株のウエイト大幅引き上げは絶大なる効果を発揮した。

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12月の週刊マーケットレターは8日号からの掲載となります。
どうぞよろしくお願いいたします。

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週刊マーケットレターは今月一杯は著者の都合で休刊となります。

どうぞよろしくお願いいたします。

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道徳と分配の乱れ

株価が下がれば、透かさずGPIF(年 金積立金管理運用独立行政法人)が日本株比率を引き上げるという報道がでる。政治家のすることは露骨で姑息であるため、株式の上昇が長続きすることはな い。日本株を買えば、円売りドル買いも執行され、円安ドル高となる。日本国債も買われ、利回りは低下し、過去最低に近づきつつある。米株も持ち直したが、 特別、理由があるからでなはい。売られたから買い戻す、実体経済が日々変化するわけでなく、人の気持ちだけがふらふらしている結果なのである。みながどの ように思うかということを突き詰めていくことが株式の本義なのである。浅ましい賭博の世界だ。

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米株式が下落すれば、日本株はそれに輪を掛けて下落する。米株が売られれば、ドル不安が高じ、円が買われ、円高ドル安となる。円高ドル安になれば、円安ドル高で日本株は買われていたので、日本株は売られることになる。米国経済に比べて日本経済ははるかに見劣りするので、日本株の下落は米株よりも激しくなる。1万6,000円台に上昇していた日経平均株価は1ヵ月も経過しないうちに、1万4,000円台に急落した。

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10月13日の週刊マーケットレターは休暇のためにお休みいたします。

次号をどうぞお楽しみに。

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米非農業部門雇用者が前月比24.8千人増と予想を上回ったため、ドル独歩高は一段進んだ。特に、ユーロの下落は激しく、これに追随して円なども売られた。ユーロの大幅安により、商品市況も値崩れしていった。WTIはバレル90ドル割れとなり、昨年の4月以来の低い水準だし、金は1,200ドル割れで、昨年末を下回った。10月1日に大幅安となったNYダウは反発したが、米債券相場には影響しなかった。

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週末値では7週連続の円安ドル高だ。ドル高ユーロ安の進行にともない対ドルで円も売られ、08年8月第4週以来の円安水準に下落した。ドル高ユーロ安が進んだのは、米国経済が拡大を続けている一方、欧州経済は冴えないからである。Markitが発表した9月のユーロ圏PMIは前月を下回り、Ifoの景況指数も9月まで5ヵ月連続で低下し、ドイツ経済が下降を示唆しているからだ。日本も消費は思わしくなく、8月の消費者物価指数の伸びは前年比3.3%と5月の3.7%をピークに3ヵ月連続で低下している。

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円安ドル高が進行していたところへ、FOMCの声明とは別に『政策正常化の原則と計画』

を発表し、その中で経済的条件が整えば、利上げを実施するだろうと表明、円安ドル高に拍車を掛けた。週間で1円69銭も円は下落し、週末値では8月第2週以降6週連続の円安ドル高となり、その間約7円も円は安くなった。円高に掛けていた投機家は、この急激な円安に直面し、円を処分せざるを得なくなり、先物のドル買い円売りが円急落に影響したことは間違いない。

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先週、円は5営業日連続で売られ、2008年9月以来6年ぶりの円安ドル高に戻った。ユーロ経済の悪化によって、ドル高ユーロ安に連れ安していたが、いつのまにか円が売りの標的となった。過去1ヵ月の値下がり率は、対ドルで円の5.0%に対して、ユーロとポンドは3.0%、3.3%である。円安ドル高の高進によって、日経平均株価は2週連続高となり、その間の値上り幅は500円を超え、今年1月第1週以来の高い水準を回復し、TOPIXは今年の高値を更新した。

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週末、S&P500は過去最高値を更新した。8月の非農業部門雇用者数が前月比14.2万人と予想にとどかず、昨年12月以来の低い伸びにとどまったが、ゼロ金利政策の長期化が期待できるとの株式関係者の楽観的見方が優勢になった。株式関係者にとっては、米雇用統計などどちらに転んでも株式に都合良く解釈できるのだ。8月末のS&P500は前年比22.7%、ナスダックは27.6%も上昇している。4-6月期の企業利益は前年比4.5%の低い伸びにもかかわらず、FRBのゼロ金利継続で過去最高値の更新を繰り返すほど高騰しているのだ。米株式は実体経済から離れていくばかりであり、ユーフォリアに浸っているといえる。

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国債利回りは週末値、0.49%と0.5%を下回った。週末値で0.5%未満の経験は過去に一度あるだけだ。2003年6月第2週の0.445%だ。この過去最低をつけてから利回りは急騰、3ヵ月後には1.5%を超えた。だが、今回はそのような利回りの急騰はないだろう。消費税引き上げにより、日本経済は消費と生産が収縮しているからだ。『家計調査』によれば、7月の消費支出は名目前年比2.0%、実質5.9%それぞれ減少した。7月の鉱工業生産指数は前月比0.2%とプラスにはなったものの、経産省の前月時点での予測(+2.5%)には遠くおよばなかった。7月の住宅着工件数は前年比-14.1%、持家に限れば25.3%も落ち込んでしまった。消費税を引き上げたことで、日本経済は激しい需要の減退に陥っている。

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